〔休眠宗教法人〕建設残土を無許可搬入の疑い、休眠宗教法人の問題か?

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宗教法人が建設残土を無許可搬入の衝撃

大阪府警察本部 画像はwikipediaより

一昨日のサンデーステーションで報道されていましたが、鹿児島県指宿市の宗教法人「成田山不動院」が大阪・河内長野市の施設で無許可で大量の残土を運び込んだとして法人役員が逮捕される見通しとなりました。

NHKの記事には出ていないのですが、一昨日のサンデーステーションでの解説では、休眠していた宗教法人が乗っ取られ、残土受入れの対価として建設業者からお布施という形で受領していたという話もあります。

お布施として処理すると法人税法上、非課税になるため最終的に脱税の疑いも持って捜査されるのでしょうか。

まだ、詳しくは分からないところがありますが、休眠中の宗教法人が乗っ取られたという部分は私も少し気にはなっています。

さらに休眠宗教法人自体が良くないという風潮もどうかと思うところがあります。

宗教法人の休眠とは

休眠宗教法人というのは厳密な定義があるようですが、不活動宗教法人とほぼ同義と考えられます。

文字通り、活動をしていない宗教法人ですから宗教法人格だけが残っているという状態です。

このような状態を放置すると、宗教法人格が売買の対象となり設立当初の目的とは違う使われ方をしてしまうという問題があり以前にもこの話題は取り上げたことがあります。

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このような状況に宗教法人を所轄する文部科学省は放置しているわけではなく、整理を進めています。

ただ、信仰の自由という観点で、裁判所に解散命令を申し立てたり任意に解散、合併を進めていくしかなく費用と時間がかかっていて足踏み状態です。

法改正・法整備がなされない限りは変化はないでしょう。

(2)不活動宗教法人対策の推進

宗教法人の中には、設立後、何らかの事情により活動を停止してしまった、いわゆる「不活動宗教法人」が存在します。不活動宗教法人は、その名義が売買の対象となり、第三者が名義を悪用して事業を行うなど社会的な問題を引き起こすおそれがあり、ひいては、宗教法人制度全体に対する社会的信頼を損なうことにもなりかねません。
このため、文化庁と都道府県においては、不活動状態に陥った法人について、吸収合併や任意解散の認証で、また、これらの方法で対応できない場合は、裁判所に対して解散命令の申立てを行うことにより、不活動宗教法人の整理を進めています。

不活動が悪とは限らない

不活動になっていると、必ず合併や解散をしないといけないかというとそうではありません。

一方で、「宗教活動はもうしない」と関係者の皆さんが決めた場合は、解散・合併の手続きをすべきでしょう。

不活動の原因が、後継者不足にあって檀信徒がちゃんと存在する場合は続けたくても続けられないということですから不活動にはやむをえない理由があります。

そのような場合は一定期間の猶予を認めるべきですし、不活動後に新任住職の努力で再活性化した寺院はいくらでもあります。

宗教法人はその性質上、宝物や基本財産を持つことが原則になっていますので法人格がなくなれば清算されます。

財産は誰に帰属するのかという問題も出てきます。財産自体が歴史的価値があるものであればなおさらです。

因みに宗教法人成田山不動院の基本財産は調べてみると4053万円(登記簿上)もあります。

継続可能性を残しているものは不活動を認めながらも、悪用されないような管理が行政側に求められるのではないかと個人的に考えます。

墓地開発の話で言うと…

墓地や納骨堂の開発に不活動宗教法人が利用される場合があります。

なぜなら墓地の経営は原則として自治体であり、これにより難い場合は宗教法人や公益法人でも認められているからです。

不活動宗教法人の名義で墓地の許可を取得し、運営実態は営利団体という実質上名義貸しが行われるケースが存在します。

墓地経営を許可する際、自治体はできるだけ宗教活動の実態があるのかを確認することが望ましいでしょう。

逆に、活動している宗教法人側も活動実績などはしっかり記録しながら随時、開示の求めがあれば示せるようにしておくべきでしょう。

ただ、宗教法人がこのような事件に巻き込まれない、起こさないというのが当たり前ですが一番重要な事ではあります。