〔坊主丸儲け〕間違って解釈していませんか?

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坊主丸儲けって意味ご存知ですか?

墓地がいらないという方から理由を聞くと「坊主丸儲けなのが嫌だから」という言葉が返ってくる時があります。

続いて宗教法人は税金を払ってないという話になります。

どうやら「坊主丸儲け=税金が優遇されていること」を揶揄して言っているようにも見えます。

でも坊主丸儲けとは実は税金の話ではないのです。

本当の意味

大辞林 第三版の解説

ぼうずまるもうけ【坊主丸儲け】

坊主は資本も経費もいらず、収入がそのまま全部儲けになる。

僧侶として仕事をする上で元手がかからないという意味になります。

商品を売るような小売業は在庫を抱える必要がありますがお経を読む僧侶にはそのような費用はなくても始められるということなのでしょう。

僧侶になるまで

僧侶になるためにかかる費用は宗派によりピンキリです。

僧侶になることを目的に仏教系の大学に入ると学費・入学金などで数百万かかります。

社会人の方がなる場合はもっと安くでなれるのかもしれませんが、得度までに相当な時間を要する宗派もあり容易なことではありません。

更に僧侶になる適性がなければ途中であきらめざるを得ない厳しい世界です。

誰もがなれる職業ではありません。

僧侶になっても

寺院は維持が大変です。

住職になると寺院の責任者になるわけですから維持するための資金が必要になります。

元々資金的に潤沢であれば苦労はしませんがそうでない場合は大変です。

僧侶になっても金銭的な苦労は尽きないのです。

更に通常の業務である法要でお経を読むことになりますが、そのためには法衣や仏具を持たなければいけませんし交通費もかかります。

坊主丸儲けの業種とは

日本には様々な業種・職種がありますが総合的に見れば僧侶は坊主丸儲けと言える仕事ではないでしょう。

実際、経営コンサルタントや士業などのサービス業の方が元手が少なく資格さえ取れば開業できる業種です。

自宅の一室を事務所にし、パソコンやスマホがあればできる仕事もそうです。

元手がかからない事業を探す方が難しいでしょう。


税金のこと

確かに優遇はある

宗教法人が公益事業をする際にはその収益は非課税となります。

寺院にとって公益事業とは墓地や納骨堂の経営が代表的な例ですが寺院以外では電気・ガス・水道・鉄道交通などの生活に欠かせないインフラ事業です。

宗教的な行事で集めたお布施なども非課税です。

これらの非課税扱いが優遇されていると言われる所以です。

その他は普通に税金がかかる

僧侶は基本的に宗教法人の職員という扱いです。

職員という扱いになると源泉税、住民税、社会保険料など一般のサラリーマンとおなじく公租公課を支払うことになります。

宗教法人としても公益事業以外の事業で得た収益に対しては課税されます。

例えば寺院境内地を駐車場にして月極で賃したときの賃料、物販販売(※消費税)、株式の売却など寺院でなくてもできるような商行為には大抵課税されます。

※消費税は消費者側が支払う税金なので宗教法人側が治めるものの負担はしません。

補助金が出ない

私たちは何かの事業を始める時など、申請することにより行政からの金銭的な支援を受けることができる場合があります。

補助金や助成金など返済義務がないものもありますね。

しかし寺院の場合はこのような公的支援は受けることができません。

重要文化財などに指定されれば指定された文化財に対しての支援が出る場合がありますが、寺院運営のための支援というのは受けることができません。

これは政治と宗教を分離する規定が日本国憲法第20条にあるためです。

日本国憲法 第20条

1 信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。

2 何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。

3 国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。

どうしても資金が必要となる場合は金融機関からの借り入れや、檀信徒から臨時で徴収するなど方法は限られています。

丸儲けとは言いきれない実態

元手がかからないという意味でも、非課税の優遇を見ても決して丸儲けとは言い切れない実態をお分かりいただけたでしょうか。

最近、僧侶は高級車を乗り回している、羽振りが良いという印象をお持ちの方がいますが実際そのような僧侶は全体でいえばごく一部です。

残念ながら一部の方が目立っているというのが事実のようです。

大半の僧侶は質素倹約に努めていることを忘れてはいけません。

まとめ

  • 坊主丸儲けは元手がわずかでも始められる仕事と思われているが実際は相当な資金と時間が必要
  • 税金の優遇は確かにあるが公益事業の場合で、その他は一般人と同じく課税され行政からの支援は受けられないことが多い
  • そもそも僧侶は丸儲けとは言い切れない実態がある

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