〔手元供養〕注意して欲しい3つのこと

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手元供養

手元供養は墓じまいと同じく増加していると言われています。

墓石、樹木葬、散骨と同じく葬送の1つとしても確立されている感があります。

確立されてきているのは手元供養にも多くの利点があるからです。

・手元に遺骨があることで故人が身近に感じられる。

・お墓を持つ必要がなく、維持費、管理料がいらなく寺院との関係を持たなくてもいい。

 先祖代々の墓を持つ意識が薄れる中、身近な人が亡くなった喪失感を埋めるため、遺骨や遺灰をそばに置いて供養する人が増えている。 吸い込まれそうな輝きをまとった真珠。実はこれ、遺骨でつくった養殖真珠だ。「...

・遺骨をダイヤや真珠にも加工するというサービスもあり、手元供養は仏壇でするものという概念も変わりつつあります。

このような手元供養ですが、特に法律的なこととして注意して欲しい3つのことについて解説していきます。

手元供養で注意したいこと

お墓に納骨する場合は手続きが必要です。

そのことを知っていると、自宅で遺骨を保管することにも手続きが必要ではないか?

と思われる方は意外と多いと思いますが、自宅で手元供養をする場合は何も手続きはいりません。

手元供養はそれだけ自由な葬送と言えるでしょう。

しかし、注意すべきこともあります。

他人の遺骨受入はNG

自宅で遺骨を置いてもよいと言っても他人の遺骨はNGです。

普通はそのようなことはしませんが、預かって欲しいと頼まれて複数の遺骨を自宅で預かるとなると「納骨堂」とみなされる場合があります。

墓地、埋葬等に関する法律 1条

 この法律で「納骨堂」とは、他人の委託をうけて焼骨を収蔵するために、納骨堂として都道府県知事の許可を受けた施設をいう。

他人から委託(お願い)されて焼骨を収蔵(置くこと)をすると都道府県知事から許可が必要な墓地、埋葬等に関する法律上の納骨堂になる可能性があります。

許可なく納骨堂を運営すると墓地、埋葬等に関する法律違反になるということです。

火葬許可証の保管

一定期間、自宅で手元供養をし墓地や納骨堂に納骨をする予定である場合は、火葬許可証を墓地管理者に提出しないと納骨させてもらえません。

墓地、埋葬等に関する法律

第十四条  墓地の管理者は、第八条の規定による埋葬許可証、改葬許可証又は火葬許可証を受理した後でなければ、埋葬又は焼骨の埋蔵をさせてはならない。
 納骨堂の管理者は、第八条の規定による火葬許可証又は改葬許可証を受理した後でなければ、焼骨を収蔵してはならない。

手元供養の期間が長ければ長いほど火葬許可証の紛失リスクは高まります。

紛失した場合は火葬許可証を発行した自治体に問い合わせましょう。

遺骨と一緒に火葬許可証を保管すると紛失しにくいと思われます。

遺骨の管理

遺骨の取り扱い次第では「遺棄」していると指摘されることがあります。

刑法(死体損壊等)

第190条 死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、3年以下の懲役に処する。

仏壇で祀っていれば遺棄とは言われませんので安心してください。

以前、遺骨の取り扱いに困りコインロッカーに納骨した悲しい事件がありました。

これは明らかな遺棄なのですが、どのような場合に遺棄と考えられるのでしょうか。

簡単に言うと遺骨を捨てることになります。自宅以外は勿論、自宅内でも庭に遺骨を埋めると遺棄とされますので気を付けましょう。

さらに、墓地、埋葬等に関する法律にも違反することになります。

コインロッカーや自宅以外でも過去に、刑法違反で事件となったケースがあります。

霊園に遺棄した事件

8日午前10時40分ごろ、京都市東山区の霊園の分骨場で、所有者不明の骨つぼが置かれているのを男性職員が見つけた。火葬後の人骨とみられるものが入っており、京都府警…

人骨入りの鞄を放置した事件

古物商店の店先に置かれていたカバン。出てきたのは「人骨」だった――。広島県警呉署は5月中旬、人骨の入ったカバンを店先に放置したとして、呉市内に住む無職の男(68)を逮捕した。報道によれば、人骨入りの...

そもそも納骨するわけでもなく遺骨を持ち歩く意味が分かりません。

通常の供養をすれば何ら問題はありません

少し大げさなケースを挙げましたが、通常通りの供養をすれば何も問題はありません。

しかし、あり得ない話ではないので注意するに越したことはないでしょう。

特に手元供養の概念を広く解釈してしまい、自宅から何の目的もなく持ち出したり、庭に埋めるなどの行為はやめましょう。

手元供養が葬送の1つとして確立されつつある今、注意して欲しい3つのことでした。