〔24時間以内の火葬〕死後16時間で遺体を火葬 神戸市の斎場で

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神戸市の斎場 死後16時間で火葬

少し前の話題になりますが、神戸市で墓地、埋葬等に関する法律に抵触しかねない不祥事がありましたので紹介します。

神戸市は26日、市立鵯越(ひよどりごえ)斎場(同市北区)で80代男性の遺体を死後24時間以内に火葬したと発表した。蘇生(そせい)の可能性があるため、法律で死後24時間以内の火葬を禁じている。火葬の予約時に葬儀会社から死亡日時を誤記した書類が送られてきたことが主な原因という。

神戸市は26日、市立鵯越(ひよどりごえ)斎場(同市北区)で80代男性の遺体を死後24時間以内に火葬したと発表した。蘇生(そせい)の可能性があるため、法律で死後2…

この記事からは明かなヒューマンエラーによるもので意図的ではないことははっきりしています。

何故、24時間以内の火葬が墓地、埋葬等に関する法律違反になるか下の記事で解説しています。

〔臨終から火葬まで〕死後24時間以内の火葬が禁止されている理由と例外
死後24時間は火葬厳禁? 業界に身を置かれている方にとっては常識ですが一般には意外と知られていないことの1つとして死亡後24時間以内は埋葬、火葬が禁止されているというものがります。 このルールは墓地、埋葬等に関する法律に明確に規定されています。 墓地、埋葬等に関する法律 第三...

この記事で質問されている方がいらっしゃるのですが、24時間というのは決して火葬場の空きがないことに起因するものではありません。

一番大きいのは蘇生の可能性です。

医学は日々進歩していますので法律施行時よりもはるかに死亡判定が正確です。

そういう意味では24時間より短くしてもいいのでは?という話はあるのですが死亡判定後、即火葬というのも憚られるところがありますのでこのままでもいいかと思います。

問題はそこではなく、なぜ24時間以内の火葬が神戸市で起きてしまったか考えてみます。

フライング火葬の遠因

昨今、火葬待ちの時間が長くなっているという話があります。

これは当然地域差があるわけですが、初七日でようやく通夜ができたという東京の事例もあります。

その事例は以下の記事で紹介されています。

巨大都市・横浜市の決断 横浜市は1月30日、同市鶴見区に新たな斎場(火葬場)を整備し、2025年度から供用を開始すると発表した。港に近い工場や倉庫などが立ち並ぶ地域に、約8800平方メートルの敷地を確保。火葬炉16炉(予備炉1炉を含む)を備える施設を整備する計画だ。

何故、神戸市ではこんなにも早く火葬ができたのか(正確には火葬してしまったか)ですが、人口10万人あたりの全国の政令指定都市の火葬炉数が記事中の棒グラフで紹介されています。

このグラフによると神戸市の3.5炉で全国で上位3位に入り全国平均の2.4炉よりも1炉多いことになります。

つまり人口当たりの火葬炉数が比較的余裕があるために、火葬までの待ち時間が短くなる傾向になります。

何が言いたいかというと、仮にヒューマンエラーで死亡時刻の取違があっても炉数に余裕がなければ24時間以内の火葬は起きにくいということになり、炉数が多ければ多いほど死後火葬までの時間管理に注意しなければならないということになります。

今回のフライング火葬の直接の原因は葬儀会社のミスではありますが、その背景には火葬場数に余裕があることも遠因ということになります。

神戸市だけの問題ではない

このような事例は神戸市に限らず、神戸市よりも炉数に余裕がある堺市や浜松市でも起こりえる可能性があります。

ただ、堺市に関しては松原市など周辺自治体に火葬場がないところもあり、一概にここまで余裕があるのかは何とも言えないところです。

いずれにしても炉数が多いと時期によっては火葬までの待ち時間が短く葬儀会社始め火葬場側も相互に2重、3重のチェックが必要です。

特に注意すべきは通夜や告別式を行わない、直葬という形で病院等死亡した場所から火葬場に移送されるケースではないでしょうか。

根拠条文を押さえておきます

改めて24時間以内の火葬禁止規定を押さえておきましょう。

墓地、埋葬等に関する法律 抜粋

第三条 埋葬又は火葬は、他の法令に別段の定があるものを除く外、死亡又は死産後二十四時間を経過した後でなければ、これを行つてはならない。但し、妊娠七箇月に満たない死産のときは、この限りでない。

第二十一条 左の各号の一に該当する者は、これを千円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する
一 第三条、第四条、第五条第一項又は第十二条から第十七条までの規定に違反した者
二 第十八条の規定による当該職員の立入検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者、又は同条の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をした者

一応、この規定については非常に軽いですが罰則はあります。

既に死亡していることを考えると、この程度でよいのではないかと思われます。

とは言え罰則が軽いことでこの規定が守られないのも問題です。

再発防止策はこれから考えていくべきでしょう。

まとめ

墓地、埋葬等に関する法律3条違反にいては珍しくなかなか報道されないこともあり、この機会に改めて24時間以内の火葬禁止規定を押さえておきましょう。

また不祥事を起こした火葬場だけでなく、起こしそうな火葬場も予め防止策を考えておかなければなりません。

ヒューマンエラーは常に起こりえるものです。

そういう前提で運営していくことが重要ということになります。

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