〔ビル型納骨堂〕設置基準が厳しくなる予感がします

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世間を騒がせた梅旧院事件から

関西でCMを頻繁に流していた梅旧院光明殿の社長が脱税や背任の疑いで逮捕された事件は皆さんの記憶に新しいのではないかと思われます。

当ブログでもこの事件を背景としたビル型納骨堂の運営について懸念されることを取り上げました。

〔ビル型納骨堂〕担保設定と財産処分 梅旧院光明殿脱税事件から
大阪でビル型納骨堂を運営する光明殿が脱税事件 先月ですが大阪市浪速区でビル型納骨堂「梅旧院光明殿」を運営する「光明殿」社長、山口幸子容疑者らが脱税の疑いで逮捕された事件がありました。 山口容疑者は納骨堂のテレビCMに出演しており関西圏では相当認知されていたと思われます。 こちら...

2017年における納骨堂の話題は数多くありますが、ブログ主としてはこの梅旧院光明殿が一番衝撃的でした。

今回は今後の納骨堂許認可がどうなるのか、行政はこの事件をどのように捉えているのか、私の想像が多分に入っていますが考えられることを記事にしていきます。

ビル型納骨堂の設置の基準は今後厳しくなる?

まず結論から言うとこれから新たにビル型納骨堂を運営する場合はこの事件の影響もあってハードルが高くなる可能性があります。

特に梅旧院光明殿の納骨堂経営許可を出した大阪市の場合はこの件があるので慎重にならざるをえないでしょう。

何故、慎重になるかという理由ですが・・・

この事件は墓地、埋葬等に関する法律に違反するということはありませんでした。

しかし、脱税という行為があったことでビル型納骨堂運営の資金繰りの問題があった可能性が指摘されます。

資金繰りの問題がなくても墓地と同じく永続性が求められる納骨堂にその資質が問われることがあってはならないことです。

ニュースではあまり報道されていませんが逮捕された販売会社の社長自身が派手な私生活を送っていたという話もあります。

そのような話を抜きにしても宗教法人から納骨壇の販売委託を受けた会社の適格性が問題になると、よりビル型納骨堂の経営許可が取得しにくい状況になるのではないかと懸念しています。

何故、ビルである必要があるのか?本当にそれだけの需要や檀信徒が存在するのかが厳しくみられることになるでしょう。


反社会的勢力の関与

最近の梅旧院光明殿事件の記事です。

結果として不起訴処分となりましたがビル型納骨堂を巡り反社会的勢力が関与していることが明確となりました。

これは納骨堂に限らずどのような業種でも言えることですが反社会的勢力が関与することで、トラブルを抱える可能性が高くなり結果として、納骨堂利用者である消費者が不利益を受けるという事態が考えられます。

宗教法人と反社会的勢力が関係する事件はこの件に限りませんが、今後も起こりうることですので、経営許可の審査がこの点でも厳しくなる可能性が高くなります。

名義貸しはこれまで以上に取締り、その先には法改正も

ビル型納骨堂の実質的経営者が本当に宗教法人であったのかどうか、また報道では明確になっていないことですが、仮に販売会社であれば宗教法人の名義貸しに当たることになります。

名義貸しはよくないのですがその理由は以下の記事で説明しています。

〔墓地の名義貸し〕どれだけお金を積まれてもリスクしかない!その理由は?
宗教法人の墓地名義貸し 「違法ではないが不適切な…」という言葉は昨年、よく耳にしたかもしれません。 墓地の経営においても違法性はなくても明らかに不適切なことというのは沢山あります。 その中で代表的なものは何かと言われれば迷うことなく「墓地経営者の名義貸し」と答えるでしょう。 ...

今回の報道では経営権者である宗教法人の代表役員があまり表に出てきていないのが少し気になるところです。

販売会社の梅旧院光明殿が宗教法人に対して多額の貸付を行っているという経緯もありますので影響力を強めていったという報道もあります。

宗教法人と梅旧院光明殿はどのような契約となっていたのか

運営全般を任せていたのか、販売のみを委託したのか。

まだまだ分からないことも多いのですが、疑われることは確かであってビル型納骨堂の名義貸しもより規制が厳しくなる可能性があると考えられます。

現時点では墓地や納骨堂の名義貸しは宅建業における宅建士資格の名義貸しと違って法律に触れる行為ではありません。

運営者に宗教法人が多い墓地や納骨堂の場合は宗教感情のハードルがあって、名義貸しを取り締まることが難しいところがあります。

どこからどこまでが名義貸しでそうでないかの線引きを行うことも難しいでしょう。

ただ、このような事案が目に就けば最悪は法改正などが行われる可能性があります。

消費者は利便性の裏にあるものを理解して購入しよう

ビル型納骨堂は駅から近い、利用料が墓地に比べて安い、掃除もいらない、エレベータもありバリアフリーであることなど利用するメリットが高いと言えるでしょう。

しかし、ビル型納骨堂には莫大な修繕費がかかることになりいずれは立替を行う必要が出てきます。

管理費がかからないケースもあり販売が常に好調であることが前提であるように考えられますが、もし販売が芳しくない場合はどうなるのか?修繕費は積み立てているのか?

もし経営者の方で建て替えや修繕する費用が捻出できない場合は遺骨はどうなるのか?

有期の収蔵委託であればいずれは合葬したり散骨したりということで遺骨の処分ができますが、収蔵期限がない契約になるとより永続性が求められ、施設の維持が求められます。

この点は購入される方がしっかり考えたうえでビル型納骨堂を選択する。

そんな時代になっていると考えられます。

まとめ

ビル型納骨堂は設置基準が厳しくなるから今のうちに…

という話ではありません。

本来厳しく見なければいけなかったものがこれまで緩かったという見方もできますが、ビル型納骨堂を運営する際には通常の墓地と同様、また通常の納骨堂以上に永続性に関わる配慮が多方面で必要になるということです。

梅旧院事件でビル型納骨堂のイメージが悪くなったとすれば残念な話ですが、本来想定していなかった形態であるために、新たな規制が必要になる部分もありますし、逆に規制により墓地行政に支障が出てくることがないようにすべきではあります。

これからビル型納骨堂を検討される宗教法人はこれまで述べたことを意識する必要がありそうです。